合宿免許の仕組み
日本の運転免許は、各都道府県の公安委員会が認可した自動車教習所の課程(学科教習・技能教習・各種検定)を卒業し、免許センターの筆記試験に合格すると取得出来ます。教習所は、自宅から気軽に行けるタイプか、遠方教習所に入所する合宿免許と呼ばれるタイプに分かれています。合宿免許は、基本的に教習所近隣に住民票がある人の入校は不可能となっていて、東京近辺に住んでいる人は北関東・房総・甲信越地方などの教習所で合宿を行います。自宅から合宿免許教習所までの移動は、新幹線・特急などを使って教習所最寄り駅まで向かうのが一般的で、往復の交通費は合宿免許側が負担してくれます。
申し込みや料金について
合宿免許の申し込みは、インターネットと電話からする事ができ、利用予定の数か月前から1週間程度前までが受付可能期間となっています。申し込みが完了した後は、合宿免許側から入所関連書類が自宅に送られてくるので、書類に必要事項を記載して返送し、指定銀行口座に合宿料金を振り込んだら入所手続きが完了します。合宿料金は、20万円から35万円と高額になってくる関係で、一括で支払う事が難しい場合があります。その際は、分割のクレジットカードやローンといった支払い方法も選ぶ事が可能です。
入所から卒業までの流れと注意点
入所初日は、最寄り駅に集合後に教習所まで移動して適性検査と入所式を行います。入所日午後から学科教習と技能教習に取り組む事が可能で、普通自動車運転免許のMTを選んだ場合は、約15日が合宿期間となっています。15日の間に全ての教習と検定などに合格しておく事が大切ですが、運転技能に自信がない場合や、学科試験の成績が悪い場合は規定の期間中に卒業出来ない事も稀にあります。技能教習延長や再試験によって卒業が遅れてしまうものの、このような事態に備えて、多くの合宿免許では無料で再教習を受けられたり、追加の検定代金が掛からない事があります。なお、一部の教習所のプランでは無料保証が手厚くないケースもあるので、運転や試験で不安に感じる場合は保証が手厚いプランを選んでおく事が大切です。
夏休みや春休みといった長期休みに合宿免許に行く場合の注意点は、卒業スケジュールをしっかり確認しておく事です。仮に卒業が遅れてしまった場合は、学校の始業までに間に合わなくなる可能性があるので、入所日から免許証取得までのスケジュールは20日程度確保しておく事が重要と言えます。更に、長期休みは予約の申し込みが大変混雑して早期に入所枠が埋まってしまう可能性が高い事から、2か月前や3か月前には予約を終えていると安心して入所出来ます。